「ヒートショック」 みなさんも聞き慣れた言葉と思います。暖かい場所から寒い場所に移動した時に、体が受ける急激な温度変化という意味です。
毎年、冬になると実感される方が多いと思います。

冬、浴室から脱衣所へ移動するとき、布団から出てトイレに行くときなど、ヒートショックによる心疾患、脳血管疾患は、室温の低さが原因となる場合が少なくありません。特に高齢者にとって、その危険性はいっそう高まります。

最近では、断熱化による室内の温度差をなくすことでこのような健康リスクを軽減することができ、のどの痛みやせきといった日常的な疾患の症状も改善されることがわかってきました。


では実際に断熱改修工事を行うにはどうすればよいのでしょうか?


断熱改修は大きく分けると3つ 「全体断熱改修」「部分断熱改修」「局所断熱改修」 あります。断熱改修工事の際には隙間を無くす事、気流を止める事を同時に行ないます。

「全体断熱改修」は床・壁・天井をはがして全体を断熱補強するため大ががりな工事となり大きなコストがかかる工事です。

「部分断熱改修」は主な生活空間だけを区切って断熱する工事です。たとえばLDKを中心に生活動線上にあるトイレや洗面脱衣室などを区画内に含めて断熱補強をする工事です。全体断熱改修ほどのコストをかけずに区画内の快適性や省エネ性を高められます。

「局所断熱改修」は窓を断熱性の高いペアガラスに替える、壁だけ断熱補強するといった工事です。住宅エコポイントの対象工事がこれにあたります。比較的手軽に行える工事でコストもおさえられます。

どの断熱改修工事を選択するかは家の大きさ、住まい方、コストなどに因りますが、私的には国の政策である住宅エコポイントの補助を活用して出来れば「部分断熱改修」まで行えば、生活する上で断熱改修の効果を実感していただけると思います。

 

 

断熱材には繊維系 プラスティック系 自然素材系といろいろありますが、以下は当社が使う断熱材です。

基本的に壁内で吸湿しない(しにくい)断熱材で熱伝導率の低い物、結露の可能性の低い物を選択しています。

「アクアフォーム」

当社が壁や天井によく使う断熱材に硬質ウレタンフォーム断熱材「アクアフォーム」があります。
オゾン層破壊や温暖化の原因となるフロンガスを用いず水を使って現場発泡して吹き付け施工を行います。新築工事や比較的大規模な断熱改修リフォームで使用します。
  熱伝導率0.033w/m・k 参考価格¥3,000/(厚75

特徴

・弾力性や追従性がが高いので隙間の無い充填が可能です
・断熱と気密を一度にとることができます
・細かい連続気泡構造でガス抜による収縮が殆ど無く長期に渡り安定性能を保ちます
・透湿性が低いので壁体内結露の心配も軽減できます
・吸音声に優れています

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断熱と気密が一度にとれます。 外部に貫通する金物の熱橋部も断熱します。

 

・次世代省エネルギー基準での断熱施工厚さは?

壁    75mm 
天井   140mm 
屋根   160mm 

・開口部をLow-Eペアガラスにすると天井断熱、屋根断熱共に厚さがおさえることが可能です。 
(※開口部トレードオフ)

壁   75mm 
天井   70mm 
屋根   80mm 

※次世代省エネ基準における屋根・天井の緩和と壁・開口部の強化とのトレードオフの考え方

屋根や天井の断熱材を薄くしたい場合は、外壁または開口部の熱抵抗値を増やすことで、断熱材の厚さを薄くすることができます。この場合、薄く出来るのは仕様規定の熱抵抗値の1/2までで、適用地域制限はありません。

 

「パーフェクトバリア」

工事の規模を問わずに新築、リフォームで使用できる充填断熱材としてペットボトルのリサイクル断熱材「パーフェクトバリア」があります。「赤ちゃんがくるまっても安心」を目標に開発された商品。手触りがやさしく肌に触れてもグラスウールのようなチクチク感が無い。
施工者にも安全な断熱材です。

パーフェクトバリアの大きな特徴は、透湿性が高く、湿気を吸わない点です。冬場に壁体内に進入した湿気は、パーフェクトバリアを透過し、自然に外部通気層で屋外に排出され結露の可能性が低下します。

  熱伝導率0.045w/m・k(パーフェクトバリア10K)参考価格¥2,500/坪(厚70㎜)
  熱伝導率0.038w/m・k(パーフェクトバリア13K)参考価格¥5,000/坪(厚100㎜)

特徴

 

・フリース等で使用されるポリエステル繊維は吸湿性が殆ど無く乾き易い繊維です
・成型の過程で接着剤を一切使用しない為、ホルムアルデヒド等有害物質の揮発が無い
・優れた弾力と耐ヘタリ性があり充填時の形状を半永久的に保持します
・ポリエステルは虫食害、発酵・腐敗の心配が無い
・燃えても有毒ガスを出す心配が無い
・自己消火性があります
・車のエンジンルームに採用されるほど吸音性に優れています
 
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カッターナイフで切断し隙間無く施工します。外部に構造用合板など透湿抵抗の高い素材を施工した際には、室内側に防湿フィルムを貼ります。

・次世代省エネルギー基準での断熱施工厚さは? (壁の断熱性能を上げたトレードオフ)
壁  パーフェクトバリア13K耳付 100mm 
天井  パーフェクトバリア13K    100mm 
屋根  パーフェクトバリア10K    150mm 

・開口部をLow-Eペアガラスにすると天井断熱、屋根断熱共に厚さがおさえることが可能です。 
(開口部トレードオフ)

壁  パーフェクトバリア10K耳付 100mm 
天井  パーフェクトバリア10K    100mm 
屋根  パーフェクトバリア13K    100mm 

「スタイロフォーム」

当社が床や基礎断熱によく使う断熱材に押出し法ポリスチレンフォーム「スタイロフォーム」があります。
ポリスチレン樹脂と難燃剤、発泡剤を混ぜて発泡させながら押出して成形した商品。

形状はボード状。ノンフロン。

  熱伝導率0.033w/m・k(2種)

特徴 

・熱を伝えにくい 独立気泡が熱をさえぎり結露を抑制します
・吸水、吸湿性が殆ど無い
・細かい連続気泡構造でガス抜による収縮が殆ど無く長期に渡り安定性能を保ちます
・軽くて圧縮強さに優れ、きわめて丈夫
・加工が容易で市販のカッターで容易に切断できる
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厚さ60mmの断熱材を大引きの間に隙間なく入れ、気密テープで空気漏れを防ぎます。
壁の間を通り抜ける空気の流れ(気流)を遮断します。この上に構造用合板ア28mmを施工。

 

「グラスウールやロックウール」

一般的によく使われる充填断熱材として「グラスウール」や「ロックウール」があります。

比較的安価で厚さも密度も種類が豊富にあります。

熱伝導率0.050w/m・k(グラスウール10K) 

熱伝導率0.045w/m・k(グラスウール16K) 

熱伝導率0.038w/m・k(グラスウール24K)

特徴

 

・火に強く吸音性にも優れています

・価格が安い 

・撥水加工されていますが一度水に濡れると断熱性能・吸音性能が著しく低下します

      (撥水性はロックウールがグラスウールより高い )

グラスウールは、接着剤にフェノール樹脂を使用しますが、フェノール樹脂は湿気を吸い分解しやすい物質です。一般的なグラスウールは、ポリエチレンの袋に入っており、水蒸気が一度進入したら抜けにくい状態になり、袋の中で結露します。

壁内結露を防ぐためには、袋状の防湿フィルムを破らない、室内側に防湿シートを張るなど施工要領を守った工事が必要です。

「グラスウール」を悪い断熱材の象徴のように言う方もおられますが、しっかり施工すればとてもコストパフォーマンスに優れた断熱材だと思います。

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